ベンゾの害
日本で精神科に通院している人の中に、ベンゾジアゼピン系の薬(略して、ベンゾ)を使っている人はかなり多いです。ベンゾとは、主に睡眠薬や抗不安薬にあたります。例えば、抗不安薬だと、ロラゼパム(商品名:ワイパックス)、アルプラゾラム(商品名:ソラナックス・コンスタン)、ブロマゼパ...
仕事のやる気2
仕事のやる気、モチベーションについて、なんとなくエッセイ風に書いています。 前回は仕事のやる気について批判することに意味はないのではないかという話をしました。 これは、他人が自分のやる気について語るという外的な要因の話です。...
仕事のやる気について
今回は、精神医学的内容というよりも社会的なことがらについて書く、エッセイ調の記事になります。 仕事のやる気について、皆さんはどう思っているのでしょう。 実は、やる気とか気力というものは、精神疾患と関係が深く、例えば、うつ病になると、やる気が出なくなったりします。...
非定型抗精神病薬による双極性障害の治療
今回は、双極性障害の主な治療薬である非定型抗精神病薬について解説します。双極性障害の治療において、薬を飲むことはとても大事です。もちろん、ストレスのコントロールや、心理療法なども効果はありますし、そういったことをしなくて良いということではないですが、それだけでは改善は難しい...
A. 助けを求めるスキルが大事
一件、相談がありました。状況を丁寧に書いて下さったので、とても分かりやすいです。 相談内容は以下の通りです。 ■年代を選択してください。 50代 ■性別を選択してください。 男性 ■子供時代について教えてください。 成績が悪く、怒らればっかりで、褒められた記憶がありません。...
テレビ電話の遠隔診療は普及するのか?
今回はちょっとエッセイ風の記事です。 最近、スマホのテレビ電話、ビデオチャット機能を使って診察する遠隔診療が話題になっています。 スマホを自撮りみたいな形で持ち、自分を映しながら医師の診察を受ける。 これで診察したことにして、薬を処方するというのが大まかな流れです。...
適応障害の治療
駅前のメンタルクリニックなどで診療してると、一番出会うことが多いのが適応障害です。 これは、ストレスの原因がはっきりしているもので、そのストレスさえ無くなれば症状が良くなるという精神疾患です。 うつ病と同じように気持ちが落ち込んだり眠れなくなったりしますし、不安障害と同じよ...
双極性障害の治療ガイドラインの解説
双極性障害とは、かつて躁うつ病と呼ばれてきましたが、主にうつ病の症状と躁病の症状が出る病気です。うつ病は聞いたことがある人も多いと思いますが、気分が落ち込んだり、何もする気が起きなくなったりする病気です。これは、ともすれば拡大解釈されます。誰だって落ち込むこともあれば、やる...
混合うつ病が良くなったら、薬をやめても良い?
前回は、混合うつ病の治療薬について説明しました。とりあえず、初期治療は第三段階までありますし、これで十分でしょう。しかし、これで精神状態が安定したとして、その後はいつまで薬を続ければ良いのでしょうか? 例えば、カゼやインフルエンザであれば、病気の時は薬を使いますが、良くなっ...
混合うつ病の治療薬
では、混合うつ病の治療薬について解説します。このガイドラインでは、抗うつ薬は単独では使わない方が良いとしており、代わりに非定型抗精神病薬(第二世代抗精神病薬とも言いますが、脳のドパミンやセロトニンの作用を調整する薬です)や気分安定薬を推奨しています。これは、うつ病ではなく双...