パニック障害の未来の治療
パニック障害という病気はかなり沢山の人にみられる精神疾患です。精神疾患なんて表現すると、何やら異質なものという印象を与えてしまうかもしれませんが、パニック障害は私たちの正常な心のありようと大きく違うものではありません。 パニック障害の中心を成しているものは、不安や恐怖です。...
バルベナジンの1年間の調査結果
以前、こちらのブログ(下記参照)でもジスキネジアの薬としてバルベナジンを紹介したと思います。日本ではまだ認可されていないため使われていませんが、アメリカでは認可が得られています。 ジスキネジアの薬(バルベナジン、デューテトラベナジン)...
死にたい気持ちをあっという間に減らす薬「ケタミン」
日本語では、嫌なことを「死」という言葉で表現することが多いと思います。例えば、夏の非常に暑い日に「死ぬほど暑い」と言ってみたり、恥ずかしい失敗をした時に「恥ずかしくて死にそう」と言ってみたり。辛い時に、「もう死にたい」と言う人も多いのではないでしょうか。かつて切腹という文化...
自閉症スペクトラムとADHDの境界線
今回は自閉症スペクトラムとADHDという発達障害の診断について話します。 精神科の診療をしていると、患者さんが「A病院とB病院に行ったけど、言われた病名が違う」などと言って不満そうにしているケースを時々見かけます。たしかに、病院によって診断がころころと変わるというのはなんだ...
統合失調症の脳画像から多様性と共通点を探す
統合失調症は幻聴、幻覚や妄想といった症状の出る精神疾患です。治療としては脳のドーパミン系の神経の興奮を抑える薬である抗精神病薬を使います。この治療法からも分かる通り、統合失調症は脳の病気です。もちろん、ストレスが良くないとか、心理的な原因も少なからずあるのですが、遺伝性もあ...
統合失調症の陰性症状の薬への質問に対する回答
先日公表した記事、「統合失調症の陰性症状(無気力など)を治す薬」に以下のようなお問い合わせがありましたので、回答させていただきます。 ■公表の同意 記入した内容の公表に同意します。 ■年代を選択してください。 30代 ■性別を選択してください。 男性...
うつ病と親と子
子供にとって、親の存在は大きいですよね。子供は1人で生きていくことができませんので、どうしても親に頼らざるをえません。親を頼るということは、親に左右されるということです。もちろん、親から良い影響を受ける場合もありますが、悪い影響を受けることだって時にはあるでしょう。こうした...
PTSDのバイオマーカーは音と脳波?
精神疾患は症状だけで診断を下すのですが、この診断の精度がよく問題になります。例えば、内科でなんの検査もせずに発熱とか咳とか症状を聞いただけで診断するってあまり無いですよね。まあ、風邪くらいならあるかもしれませんけど、ある程度の重い病気になれば、必ず採血したり、レントゲンを撮...
統合失調症の陰性症状(無気力など)を治す薬
統合失調症の陰性症状に効く薬がイスラエルで開発されたようなので、ご紹介します。それにしても、最近はイスラエルのスタートアップがすごいと良く耳にしますね。 統合失調症とは、20歳くらいに幻聴や被害妄想などが出てくる病気ですが、こうした幻覚妄想という症状は陽性症状と呼ばれます。...
ベンゾジアゼピン副作用まとめ
今回はベンゾジアゼピンの副作用について、まとめて解説したいと思います。ベンゾジアゼピンは病院で処方される抗不安薬や睡眠薬の種類で、沢山の薬があります。代表的なものはアルプラゾラム(ソラナックス)、ロラゼパム(ワイパックス)などです。色々ありますが、同じタイプなので作用や副作...