アルコール依存症の治療ガイドライン徹底解説
世界生物学的精神医学会が2017年に発表した、アルコール依存症のガイドライン "Guidelines for biological treatment of substance use and related disorders, part 1: Alcoholism,...
アルコール依存症と他の精神疾患
アルコール依存症は精神疾患の一つなわけですが、他の精神疾患もアルコール依存症と一緒に見られることがあります。 今回は、アルコール依存症と一緒に存在する他の精神疾患についてご紹介します。 具体的には、うつ病、双極性障害、不安障害、統合失調症の四つです。...
トピラマート(トピナ)
てんかん(急に意識を失ったり、痙攣したりする脳の病気)の治療薬であるトピラマートがアルコール依存症に有効であるという報告は多く、断酒の確率を上げたり、大量飲酒を抑える効果があるといったデータがあります。 効果は強くはないようですが、トピラマートがアルコール依存症の治療に有効...
バクロフェン(リオレサール、ギャバロン)
バクロフェンは筋肉の緊張を取る薬として日本でも使われている薬です。 これは脳のGABA受容体という場所に作用して神経の興奮を抑えるんですが、これがアルコール依存症の治療に有効という報告があります。 お酒を飲まないでいられる期間を増やす効果があるというものですが、ただ、ちょっ...
オピオイド拮抗薬
アルコール依存症の治療ガイドライン解説シリーズ。今回は、オピオイド拮抗薬について解説します。 日本では承認されていませんが、世界的には、オピオイド拮抗薬がアルコール依存症の治療に使われています。 オピオイドとは、アヘンやヘロインなどの麻薬のことで、医療用麻薬にはモルヒネがあ...
ジスルフィラム(ノックビン)
アルコール依存症の治療について、世界生物学的精神医学会のガイドラインに沿って解説しています。 今回は、ジスルフィラムという薬を解説します。 商品名だと、ノックビンです。 これは、アルコールを分解する酵素を阻害する薬で、これを飲んだ状態でお酒を飲むと二日酔い状態のような気持ち...
アカンプロサート(レグテクト)
アルコール依存症の治療ガイドライン解説シリーズ。 今回は、アカンプロサートという治療薬について解説します。 このアカンプロサートという薬は、日本では2013年に承認されたもので、比較的新しい薬です。 これはグルタミン酸系の神経にあるNMDA受容体をブロックするなどして、グル...
アルコール依存症の心理療法
アルコール依存症の治療の主体は、心理療法、精神療法になります。 色々な方法がありますが、本人へのカウンセリングだけでは不十分なので、家族や周囲の人々を巻き込んで、みんなでお酒を減らすよう本人に働きかけるというやり方になります。 心理療法はいくつか種類があります。...
アルコール依存症の治療目標(断酒と節酒)
世界生物学的精神医学会のガイドラインに沿って、アルコール依存症の治療を解説しています。 今回は、アルコール依存症の治療目標について説明します。 アルコール依存症の方は、一口お酒を飲むと止められなくなり、たくさんお酒を飲んでしまうことが多いです。...
ウェルニッケ・コルサコフ症候群
アルコール依存症の治療ガイドラインの解説シリーズ。 引き続き、世界生物学的精神医学会のガイドラインに沿って解説を続けています。 アルコールを飲むとビタミンB1(チアミン)が消費されます。 ですから、大量にアルコールを飲むことが続くとビタミンB1欠乏症になることがあります。...