トリアゾラム(ハルシオンなど)
トリアゾラムについては、研究データが少ないのでなんとも言えません。 トリアゾラムは、ベンゾジアゼピン系に分類される睡眠薬です。 ベンゾジアゼピン系の睡眠薬は、脳のGABA受容体に作用して、眠気をもたらします。 副作用としては、ふらつきや、認知機能障害といって脳の考えたり記憶...
脳トレの科学的な根拠
認知機能とは、記憶したり、学習したりなどの脳が持つ知的な働きのことです。 注意力、集中力も認知機能に含まれます。 この認知機能が少しだけ低下した状態が、軽度認知障害と呼ばれます。 これは、実生活にはまだ問題が出ない程度で、少し忘れっぽくなった程度の症状です。...
睡眠関連摂食障害とは?
(こちらは、過去にnoteに記載した内容を一部修正して発表しています) 睡眠関連摂食障害という言葉を聞いたことがあるでしょうか? ちょっと、めずらしい言葉だと思います。 まずは、普通の摂食障害から説明します。 摂食障害とは、食事に関する異常行動のことです。...
ゾルピデム(マイスリーなど)
ゾルピデムは、GABA受容体に作用して眠気をもたらす薬で、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬と似た作用ですが、副作用はベンゾジアゼピン系よりも少なくなっています。 この辺は、エスゾピクロンにも似ていますね。 ゾルピデムの有効性は、10mgで検証されていますが、寝つきを良くする効果、...
エスゾピクロン(ルネスタ)
エスゾピクロンは、寝つけない方にも、途中で起きてしまう方にも有効な薬です。 脳のGABA受容体(定義は少し違いますが、ベンゾジアゼピン受容体ということもあります)という部分に結合して眠気を出す薬で、ベンゾジアゼピン系の睡眠薬に近い作用ですが、受容体の結合する場所が微妙に違い...
スボレキサント(ベルソムラ)
スボレキサントは、睡眠を維持する、安定させる薬です。 脳にはオレキシンといって、目を覚ましたり、食欲のコントロールをする物質があります。 スボレキサントは、このオレキシン(正確に言うと、オレキシン受容体)をブロックする薬です。...
脳深部刺激療法と摂食障害の研究をシェアします
脳深部刺激療法という単語を聞いたことがある人は、きっとほとんどいないと思います。 これは、脳の奥に小さな電極を埋め込み、継続的に脳神経に電気的な刺激を送るという治療です。 主にパーキンソン病の治療に使うものですが、うつ病などの精神疾患の治療にも有効なことがすでに分かっていま...
うつ病ガイドライン徹底解説の目次
このコーナーでは、うつ病学会が2016年に公開した診療ガイドラインである、「日本うつ病学会治療ガイドライン II.うつ病(DSM-5)/ 大うつ病性障害 2016」を徹底的に解説しています。以下、目次です。 第1章「うつ病治療計画の策定」の解説記事 1. 身体の病気...
うつ病ガイドライン徹底解説28(最終回) 睡眠薬
今回は睡眠薬の具体的な種類と効果、副作用などを説明していきます。 ベンゾジアゼピン系睡眠薬 脳の神経にあるGABA受容体という場所に作用する睡眠薬です。依存性が強く、また、耐性がつきやすく使っていると徐々に効果が弱まるという弱点があります。この依存性や耐性は、長く使っている...
うつ病ガイドライン徹底解説27 よく眠るために
眠れない、不眠という症状は、うつ病の方のほとんどに見られます。 また、うつ病の様々な症状の中でも、不眠はなかなか治りにくいものです。 また、まれに寝すぎてしまう過眠という症状が出る方もいます。 このようなことから、うつ病と睡眠は切っても切れない関係です。...